あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~


「あぁ~~~っっ!

自分でも良く分かんねぇ…。」



誰も居ない部屋で、ボソッと呟く。



取りあえず…もう一度梨花に謝ろう…そう思い、スマホを取り出し、時間を確認する。



21時少し過ぎたところ…。


まだ電話して大丈夫だよな。



今日交換したばかりの番号を表示させ、発進すると…


数回のコール音の後、電話が繋がった。




『・・・・・・・・・・・』



何も言わない相手に、スマホの画面を確認する。


通話状態になってるよな…?



「梨花ちゃん…??」



俺がそう話し掛けると、電話の向こう側からガチャガチャと何かにぶつかる様な…くぐもった音が聞こえる。



そして…


何もしていないのに…棚のジュエリーラックに飾ってある葵のネックレスが…




シャラン




と音を立てて落ちた。



嫌な予感がした。



だって…今日は…クリスマスイブ。





_____葵が事故に遭った日…。





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