あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
何とも言えない心の中のモヤモヤ…。
梨花が俺に微笑みかけるのは、仕事だからで…
スマホのホーム画面のような、心からの笑顔を見せるのは、きっと…目の前に居る
【鴻上未来】
ただ1人だけ…。
当たり前なんだけど……
すると…
「梨花…連れて帰ります。」
俺の考えを遮るように、鴻上くんが言った。
2人を車で梨花のマンションまで送りながら、後部座席に座っている鴻上くんをバックミラー越しに眺めていた。
眠ったままの梨花を抱きしめ、優しく髪を梳いたりしているが…
その表情は…
とても苦しそうだった。
「蓮さん……俺……。」
そう言うと、鴻上くんの言葉が詰まる。