あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
撮影終了後、次の撮影場所に移動する前に、梨花の控室を訪れた。
トントンッ
「梨花ちゃん…俺だけど…。」
そう声を掛けると…
「は~い!どうぞ!」
中から梨花の元気な声が聞こえる。
ガチャッッ
「梨花ちゃん…あのさ……
~~~~~っっ!?誰っっ!?」
鏡の前に立ち、洋服を整えている女性…。
「嫌だなぁ…蓮さん。私ですよ。
梨花です。」
声は梨花なのに、目の前に居る女性は、全く別人だった。
今までの撮影用のメイクを落とし、長い髪は後ろで纏められ、分厚い眼鏡を掛けている。
「本当に本当に梨花ちゃんなの??」
俺が疑いの眼差しで梨花を見つめると、微笑みながら眼鏡を外した。
スッピン…全然変わらない…むしろ、幼くて可愛い印象なのに…。
この眼鏡の威力は凄いな…。
「何その眼鏡…。
梨花ちゃん…ダサイ!!変わりすぎだから!!」