あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
ドアを開けると、ベッドに仰向けに横たわり、顔に右腕を乗せた梨花が…声を押し殺して泣いていた。
「梨花…寝れないの…?」
「・・・・・・。」
「眠るまで…ここに居ようか?」
俺がそう言うと…小さな声で梨花が話し出した。
「未来と別れた日から…毎日夢に見る…。あの日…夏休みの最後の日…未来が、私の手を振り払ったあの光景を。
でも…学校に行けば未来が見れた。
だからそれだけで良かった。
なのに…もう…見ることも出来なくなった。
もう…未来に触れることも…声を聞くことも出来ないのかな…。」
俺はベッドに座り、梨花の頭にソッと手を置いた。