あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
もう無理…。
ちょっとくらい触っても…罰…当たらないんじゃないの…??
そう思い…梨花の頬に手を伸ばそうとすると…
「…………み…らぃ…。」
と…小さな声で梨花が呟き…閉じられた瞳から透明な雫がこぼれた。
未来と別れてから、毎日手を振り払われた時の夢を見ると言っていた梨花…。
今日も…その夢を見ているのか…?
梨花の頬に伸ばしかけた手を引っ込め、背中に回した。
そして…夜明けの今に至る。
「ほんと…これ…拷問…。」
あの後…梨花を抱きしめたまま、一睡もできなかった俺は、今の自分の状態を確認してため息をついた。
俺の身体に巻き付くように、梨花の細い右腕が俺の背中に回され、
俺の足の上に、自分の右足を乗せてきている…。
俺…抱き枕じゃね~か…。
そっと梨花の腕と足をほどき、ベッドを抜け出した。