あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
「コレだから…いつまで経っても、変装ヘタだって言われるのよ。
その眼鏡…逆効果だから…。
一瞬ドキッとしちゃったわ。
その証拠に、さっきから周りの女子がザワついてるじゃない…。」
「ザワついてたとしても、俺だってバレてなければ、この変装は合格ってことだろう??」
眼鏡姿の俺にドキッて…良いこと聞いたな…。
「じゃあ蓮。私そろそろ行くわ。
蓮も元気でね。無理したらダメだよ。」
そう言ってソファーから立ち上がると、梨花の茶色い瞳が座っている俺の顔を見つめた。
梨花はニューヨークのロースクールに通うために、今日、日本を発つ。
今度こそ本当に、俺の元を去って行くんだ。
俺も立ち上がり、梨花の髪にソッと触れた。