あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~


「コレだから…いつまで経っても、変装ヘタだって言われるのよ。

その眼鏡…逆効果だから…。

一瞬ドキッとしちゃったわ。

その証拠に、さっきから周りの女子がザワついてるじゃない…。」



「ザワついてたとしても、俺だってバレてなければ、この変装は合格ってことだろう??」



眼鏡姿の俺にドキッて…良いこと聞いたな…。



「じゃあ蓮。私そろそろ行くわ。

蓮も元気でね。無理したらダメだよ。」



そう言ってソファーから立ち上がると、梨花の茶色い瞳が座っている俺の顔を見つめた。



梨花はニューヨークのロースクールに通うために、今日、日本を発つ。


今度こそ本当に、俺の元を去って行くんだ。



俺も立ち上がり、梨花の髪にソッと触れた。



< 229 / 556 >

この作品をシェア

pagetop