あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
書類の整理も着いたので、自宅に帰るため駐車場に向かうと、
1時間ほど前に帰ったはずの蓮の車がまだある。
あれ??
蓮…車置いて行ったのかな…。
蓮の車に近づくと、車の中で項垂れている蓮が居た。
トントン…
助手席の窓を叩くと、蓮が窓を開ける。
「蓮…どうしたの?
具合悪いの??」
「……悪くない。」
「じゃあ…どうした?何かあったの??」
「……何もない。」
「何でこうしてるの?帰らないの?
誰か待ってるの?時間つぶし?
それなら事務所に居ればいいでしょう!?」
私が立て続けに質問するから、蓮が大きな溜め息をついた。
「奈々さん。時間大丈夫なら乗って。」
蓮が力なくそう言うから、助手席のドアを開けて、車の中に乗り込んだ。