あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~


そして…ポツリと話し出した。


「…帰ろうと思ってここまで来た。

けど…帰っても梨花の居ない空間が…梨花の居ないベッドが…

この手に抱き締められないのが…正直辛いんだ…。


近くに居すぎて…存在感の大きさに…喪失感に悩まされてる…。」



蓮がそこまで話すと、ハンドルに額をくっつけた。



「梨花が辛いとき…俺が傍に居よう…梨花に寄り添おうって思って過ごしてきたんだ。

でも…梨花に寄り添えていたのか…きちんと支えになれていたのか…正直自分では良く分からないんだ…。」




ハンドルに突っ伏したままの蓮の頭をソッと撫でると、



「大丈夫だよ。蓮。

蓮が彼女の事をどれだけ大事にしてきたか、大切に想ってきたか…

周りに居る私たちにでさえ分かる位だったんだから、きちんと彼女には伝わって居るわよ。」



そう…蓮がどれほど梨花ちゃんを大事にしていたか…


何度も梨花ちゃんになりたいって願うほどだった。


蓮にあんな風に愛されたいって…ずっとずっと想ってきたから…。


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