あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
座りこんで話をする私たちの姿を見て、蓮が心配そうな顔をする。
「2人とも…そんな真剣な顔して、どうしたの?」
蓮の言葉に、奈々さんが
「梨花ちゃんのニューヨークでの生活なんかを聞いてたのよ。
ほら…環境が突然変わったから、梨花ちゃんも不安なのよ。
女同士の話よ♡」
どうして奈々さんは…分かってくれるんだろう…。
蓮には聞かれたくない話だって…。
本当にこの人は…見た目だけの人じゃない。人の心を一瞬で汲み取れる天才だ。
「蓮。台本訂正しておいたから。
キチッと頭に入れておいてね。私の用事…済んだから帰るわね。
梨花ちゃん…何かあったら、いつでも連絡してきていいからね♡」
そう言って私の手に名刺を握らせてくれた。