あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
「あ…待ってよ奈々さん。
下まで送るよ。」
蓮が奈々さんにそう言うと、奈々さんはニッコリ笑って首を横に振る。
「2人の時間をお邪魔しちゃったから、玄関まででいいわ。
梨花ちゃん…。梨花ちゃんは夢を叶えるために頑張って…。
蓮の夢は社長として、ちゃんと叶えるから…大丈夫よ。」
そして…更に話を続ける。
「あっ!でもね、プライベートまでは責任持てないから…そこはちゃんと梨花ちゃんがフォローしてあげてね♡
よろしく~っっ♡」
そう言って手を振りながら、玄関を出て行こうとする奈々さん。
え?プライベート??
奈々さん…何か勘違いしてない??
「えっっ!?奈々さん…奈々さん待って…。
私と蓮は付き合ってな……」
そこまで言いかけると、蓮から右手で口を塞がれた。
そして…左手の人差指を立て、蓮は自分の口元に当てる。
それは…ナイショってこと??
なんで??
すると蓮が奈々さんの後ろ姿に向かって
「奈々さん気を付けて帰ってね。」
…と優しい声で言った。