あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
トントントンッッ
部屋のドアをノックする…でも何も返事はない…。
「蓮…。入るね。」
そう声を掛けて中に入ると…そこには、テーブルに腰かけ…視線を台本に落とす蓮の姿があった。
真剣なその横顔に、一瞬で目を奪われる。
視線を感じたのか、蓮が台本から顔を上げた。
「……わっっ!!…奈々さん…居るなら声掛けてよ。…どうしたの?」
蓮の言葉にハッと我に返った。
「あ…あぁ…。ごめん。
あまりにも真剣な表情だったから、声掛け辛くて…。」
嘘…。
本当は真剣な表情に見惚れてただけなんだけど…。