あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
「そうね…。
私が彼女の立場だったら…
もし私が耳が聴こえないとしたら…
自分にとってのメールというツールは、健聴者と同じ立場でいれる場所だと考えると思うわ。
感じたことを素直に綴れる…。
蓮が思う解釈とは180度違う考え。良い人・良い女を演じる場所じゃなくて…素直な自分を出せる場所。
メールのような文字を綴れる場所は、自分の思ったことを普通に伝えることが出来る。
でも実際会うと、耳が聴こえないことで、蓮に頼らなければいけないことが多いでしょ?自分から『こうして欲しい』って頼まないといけないのに、
プライドが邪魔をするの。
『こんな事言わなくても分かってよ。』って。
でも言わないと、蓮のフォローがズレてしまうから、イライラして当たってしまう…。素直になればいいのに…。
きっと…甘え方が下手な女の子なのよ。
でも…蓮の演じる主人公は、それが分かってるから、逆にそんなところも『愛しい』と感じる…とか??
まぁ…感じ方は人それぞれだけどね…。」
私が言うと…蓮が驚きに目を見開いている。