あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
「でも良かった…。
最近の蓮、仕事詰めすぎだったから、分かりやすく落ち込んでると思ったのよ。
でも違ったみたいね。」
私の言葉に蓮がフワリと微笑む。
「落ち込んでるって何だよ~。落ち込んでないよ!」
良かった…。
蓮の表情がいつもの穏やかなものだ。
何かあった訳じゃない…のか…。
「ほら…梨花ちゃん…もう随分長いこと帰ってきてないみたいだから…さ…。」
私が小さな声で言うと、クスッと蓮が笑う。
「奈々さん。
心配してくれて有難う。
でも大丈夫…。大丈夫だよ。
梨花は自分の夢に向かって頑張ってるんだ。
だから俺も負けないように頑張らないと…と思ったら、自分のプラスになる仕事は全部やっておきたくて…。」