あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~


「ねぇ…蓮…。

あなた宮本真紀さんって女性知ってる?」



そう言った。


何で奈々さんの口から宮本真紀の名前が……っっ!?



「……知ってるよ。

でも…何で奈々さんが彼女の名前を?」



「何度も何度も受付に電話が掛かってきてるの…蓮宛てに…。

はじめは、あなたの熱狂的なファンかと思ったんだけど…ちょっと様子が違うらしいの。」



今さら…何なんだよ…。

まさか…また…??



10年前のことで、俺と梨花に何かしようとしているのか?




「奈々さん…俺から連絡するよ。連絡先教えてください。」



奈々さんにそう言うと、



「いや…電話保留にしたままなの。

あなたと話が出来るまで、待ってるって…。

蓮…何かあったの?変なことに巻き込まれたりしてない?」



心底心配そうな顔で、奈々さんが俺の顔を覗き込む。



「大丈夫。

何かあったら、ちゃんと報告するから。」



そう言って、隣の部屋に入り、電話を取った。


昔の俺とはもう違うんだ。

今回は…逃げない!!


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