あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
俺が居なかった10年間。
全てではないけれど…梨花がどう過ごしてきたのかを聞いた。
そこに…必ず出てくる蓮さんの名前。
蓮さんの存在なしでは、この10年間はとてもじゃないけど乗り越えられなかったと言っていた。
梨花がニューヨークに行くまでは、ほぼ一緒に過ごしていた。
蓮さんが梨花を支えてくれていた。
付き合ってとも言われていた。
キスもした。
プロポーズされた。
男の俺から見てもカッコイイ蓮さんと一緒に居て、梨花は何とも思わなかったんだろうか?
…と思いもしたけど、それを聞くと、梨花は…あっけらかんと、
「そりゃ…ドキッとすることもあったし、いい加減…未来を諦めて蓮と向き合おうとも思ったわ。
でもずっと未来が私の心の中に居たのよ。
10年経った時に未来と再会出来なかったら、未来のことは過去に変えようと決めていた。
でも…会っちゃったのよ…未来と…。会ってしまったら…私の未来への想いが溢れすぎて、どうしようもなかったの…。」
そう言って微笑んだ。