あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
事務所に着くと、まだ明かりがついていた。


「「お疲れ様で~す。」」


静かにドアを開け、横山さんと2人で声を掛ける。


部屋からは物音1つしない。


すると…横山さんが溜め息をつきながら…


「…また社長ですね。」


と…そう言う。


「えっ?奈々さん??」


社長机の方を見ると、机に突っ伏している奈々さんの姿が見えた。


「そうですよ。
大体こんな時間に事務所に物音も立てずに居るのは、寝こけてる社長くらいなんです。

蓮さん…ちょっと大きい声出さないでくださいね?」


その言葉に俺が頷くと、横山さんはマウスを掴んだ奈々さんの手ごと包み込み、パソコンを操作しだした。



「はい!終了っと!
じゃあ、社長を起こしますか?

蓮さん起こしてあげてください。自分は台本を取ってきますから。」



そう言って横山さんは、一度その場を離れた。



「奈々さん?奈々さん?
ねぇ起きて。」



ユサユサと奈々さんを揺さぶる。



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