あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~


ニヤニヤしている横山さんを見て、時間を確認すると…



「横山さん…早く車発進させないと、現場に間に合わなくなっちゃうよ?」




その言葉を聞いた横山さんが慌てて車を発進させた。




運転する横山さんを後部座席から見ながら話し掛ける。




「ねぇ…横山さん。

俺…奈々さんと昨日から付き合うことになったんだ。」



「そうですか。」



「ごめんね…横山さん。

ずっと横山さんが奈々さんのこと…」




俺が途中まで言いかけると、横山さんが静かに話し出した。




「自分はモデル時代から、社長のことを、ずっと傍で支えてきました。

でも…蓮さんの事も支えてきたと思ってますけど?

2人が辛い時に、飲みに行って愚痴を聞いたり…そうすることで、2人にとったら自分は

【なくてはならない存在】

なんですよ!

奈々さんを大事な人だと想う気持ちと同じように、

自分にとったら蓮さんも大切な人なんです。」




そう言って、前を向いて運転したままニッコリ微笑んで……


< 515 / 556 >

この作品をシェア

pagetop