あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
「……分かりました。」
そう蓮が素直に頷く。
そして…
「じゃあ~本番!!
蓮くん…何か最後に奈々ちゃんにキュンと来る言葉を掛けてあげて。
何でもいいから。アドリブで。」
という監督の掛け声と同時に、撮影がスタートした。
スタジオの中にセットされた一面のコスモス畑。
その中心に私が居る。
カメラは正面から私を映し…カメラに背を向けた蓮が私の方に向かってくる。
そして蓮の一言。
「あっっ…あの時の人だ。」
んん??
何なに??
棒読み???
「カーーーーーッット!
蓮くんその棒読みはないよぉ~~。」
だよね…そうだよね…。
この前のカリスマ的なオーラは何処へ行ったの??