泣いて笑ってまた泣く
数分もすれば足音は無くなり校長室の前の廊下に気配もなくなった。

「じゃあ、行こうか」

「はい」

2人で緊張しながら先生について行った。

お母さんは帰るようだ。

お母さんに手を振った。

渡り廊下を渡れば体育館があった。

中は静かで一人の男の声が響いていた。

緊張はMAX!

帰りたくって仕方なかったが帰る訳には行かずに私は中に入った。

体育館の後ろの方に座らされた。

前から生徒がチラチラと見てくる。

その視線が怖かった。

「えっと転校生、自己紹介!お姉さんの方から」

そう言われて私は立ち上がる。

視線が集まる。

小さな声だが「築島……理央です」と言った。

パチパチと拍手してくれる生徒。

私は恥ずかしいのですぐに座った。

「築島愛子です!」

愛子は元気良く大きな声で挨拶をした。

パチパチ。


朝の集会は終わり生徒はゾロゾロと教室に帰って行った。

愛子も生徒と一緒に帰って行った。

私とクラスメイトは体育館に残って質問を受けた。

「好きな食べ物はなんですか?」

「……特に…ナイです」

「好きな色はなんですか?」

「黄緑です」

質問はすぐに終わり私は数人の生徒に話しかけられながら教室に向かった。

始業式ということもあり直ぐに学校は終わり家に帰れた。
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