君がいたから
プロローグ
ある日の春に、私はあの人に告白した。

返事は、ごめんなさいでも付き合うことを了承する言葉でもなかった。

「友達からでよければ」

ということだった。

私は、彼の返事にもっと好きになった。

すぐ了承してくれるのでなく、断るのではなく私のことを知ろうとしてくれた。

その事だけで、心が暖かくなった。

これからも

私は、

あの人に

この言葉を送ることを許されると思っていた。
< 1 / 39 >

この作品をシェア

pagetop