君がいたから
だから、私は彼にこの事を伝えよう。

彼が逃げても恨まないように努力しよう。

私も、どうしたら正しいなんて言えるような行動なんてとれないのだから。

彼を本当に好きならそうするべきだから…



放課後になり、私は彼といつもの帰り道を歩く。

胸が苦しい。

いつもはあんなに楽しかったのに。

涙をこらえる。

彼の気持ちが聞けなくなる。

帰り道の公園につくと、少し寄りたいと頼んだ。

彼は、いいよと笑った。

いいたくなんてない…

本当は、言わないで最後までいてほしい。

別れを突きつけられるかもしれないなら黙っていたほうが…

彼の方を見つめる。

彼にあげたお揃いのストラップが目に入った。

始めて、のデートで彼にあげたプレゼント。

あのときの私は、純粋に彼にひかれて、幸せに一緒になりたいと思っていた…

いまのわたしはどうなの?

私の幸せばかりで、彼の幸せは考えてはいない。
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