天使の奏でる音
ベットに倒れこんだままいると、ドアをノックされた。
有村か?
「失礼します。不眠症だと伺ったので…宜しければどうぞ。」
家政婦がマグカップをサイドテーブルに置いていった。
ぼんやりと湯気の立つマグカップを眺める。
ホットミルク?
久しぶりだなぁと思いながら手を伸ばした。
すぐ飲めるように程よい温かさにされたホットミルクは、少しブランデーが垂らしてあるようだった。
ホットミルクの香りに癒されたのか、俺は3日振りに眠りについた。