冷徹執事様はCEO!?
魘されて目が醒める。

懐かしいシャンデリアが目に入った。

目だけで部屋を見渡すと男性がベッドの側にある椅子に座っていた。

「燁子さま、気づかれましたか」

私が目覚めた事に気がつくと、立ち上がり側に歩み寄る。

「ここは、私の部屋?」

「はい、庭で急に倒れたのでこちらに」

「そう、ありがとう。え…と、名前は?」

「こちらでお世話になっております田中と申します」

田中…仰々しい格好と態度の割りに随分平凡な名前だ。

まあ、いいけど。
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