冷徹執事様はCEO!?
航生と向かいあってキッチンテーブルに座る。
朝食は私が子どもの頃から好きだったパンケーキを用意していてくれた。
相変わらず姉想いの優しい子である。
マグカップに注がれたコーヒーを一口飲む。
コーヒーメーカーで淹れたのでそれなりに美味しいけど、やっぱり田中のコーヒーには敵わない。
「何があったかちゃんと話してもらうよ、アキ」
航生は頬杖をついて私の顔をジッと見つめる。
昨晩は黙々とワインを飲んでそのまま酔い潰れて寝てしまったので、美しい弟には家出した事情を話していない。
「忙しい航生に聞いてもらうほどの話じゃないと思うのよ」パンケーキを一口齧る。フンワリしていて美味しい。
でも田中のパンケーキは私の大好きなフルーツがどっさり乗ってて、クリームもたっぷり乗っかってて。
そこまで思いだしたら頬に涙が零れた。
「…っふ」私は泣きながら無理やりパンケーキを口に押し込む。
航生は私の隣に席を移し心配そうに私の顔を覗きこんだ。
「アキ…どうして泣くんだよ。俺はいつだってアキの味方なんだからちゃんと話して」
昔から航生の大きな目に見つめられると全てが見透かされているような気分になる。
朝食は私が子どもの頃から好きだったパンケーキを用意していてくれた。
相変わらず姉想いの優しい子である。
マグカップに注がれたコーヒーを一口飲む。
コーヒーメーカーで淹れたのでそれなりに美味しいけど、やっぱり田中のコーヒーには敵わない。
「何があったかちゃんと話してもらうよ、アキ」
航生は頬杖をついて私の顔をジッと見つめる。
昨晩は黙々とワインを飲んでそのまま酔い潰れて寝てしまったので、美しい弟には家出した事情を話していない。
「忙しい航生に聞いてもらうほどの話じゃないと思うのよ」パンケーキを一口齧る。フンワリしていて美味しい。
でも田中のパンケーキは私の大好きなフルーツがどっさり乗ってて、クリームもたっぷり乗っかってて。
そこまで思いだしたら頬に涙が零れた。
「…っふ」私は泣きながら無理やりパンケーキを口に押し込む。
航生は私の隣に席を移し心配そうに私の顔を覗きこんだ。
「アキ…どうして泣くんだよ。俺はいつだってアキの味方なんだからちゃんと話して」
昔から航生の大きな目に見つめられると全てが見透かされているような気分になる。