冷徹執事様はCEO!?
当時ぴっちぴちの女子高生だった私。

女子高だったので浮いた話しなんてひとっつもなかったけど、其れなりに楽しくやっていた。

成績は芳しいものではなかったけどね。

学校の帰り道にお腹が空くと、勝負軒という近所の中華屋によく立ち寄っていた。

その日も、補習帰りで勝負軒に立ち寄った。

「燁ちゃん!いらっしゃい!」

おっさんがカウンターから声をかける。

「ラーメンと餃子ちょうだい」

私はいつもの指定席であるカウンターに座った。

「今日は食べるねえ」

「うん、数学で赤点取っちゃってさー、補習だったの。難しくてお腹へっちゃった」私はてへッと笑う。

「すみません」その時隣に座った長髪の男性がおじさんに声を掛けた。

「餃子とチャーハンはどちらがオススメですか」

「どっちも美味いよ!」と、おっさんは適当に答える。

「ここのお店は餃子が絶品よ、お兄さん」思わず、私は横から口を挟んだ。

「じゃあ、餃子とラーメンで…」お兄さんはアドバイス通り餃子を注文する。
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