冷徹執事様はCEO!?
「すみません…実はお金を忘れちゃって」
「じゃあ、葛城商事につけとく?」
「そうしていただけますか」
ツケ払い…その手があったか。私はホッとして笑みを浮かべた。
「イヤ、無理だろ」
後ろから突っ込まれたので振り向く。さっきのお兄さんが呆れた顔で立っていた。
「へ?」
「おばさん、一緒に払います。おいくらですか」
「あらあ、悪いわね。1700円です」
おばさんは兄さんからお金をサッと受け取って、お釣りを渡す。
「ありがとうございましたー!」
「ご馳走さま」と言ってお兄さんはスタスタと店から出て行く。私は慌てて後を追いかけた。
「あ、あの!おかね!」
お兄さんは路肩に停っているバイクにヒラリと跨った。私はダッシュで駆け寄る。
「あ、あの、お金必ず返します。名前と連絡先を教えていただけますか?」
「…逆ナン?」
私は顔を真っ赤にする。
男性に免疫がなかった事もあるが、それ以上にお兄さんは少女漫画に出てくるような素敵な人だったのだ。
長めの黒髪に切れ長の瞳、通った鼻筋に形のよい薄めの唇。
ニコリと微笑まれるだけでゾクゾクした。
「じゃあ、葛城商事につけとく?」
「そうしていただけますか」
ツケ払い…その手があったか。私はホッとして笑みを浮かべた。
「イヤ、無理だろ」
後ろから突っ込まれたので振り向く。さっきのお兄さんが呆れた顔で立っていた。
「へ?」
「おばさん、一緒に払います。おいくらですか」
「あらあ、悪いわね。1700円です」
おばさんは兄さんからお金をサッと受け取って、お釣りを渡す。
「ありがとうございましたー!」
「ご馳走さま」と言ってお兄さんはスタスタと店から出て行く。私は慌てて後を追いかけた。
「あ、あの!おかね!」
お兄さんは路肩に停っているバイクにヒラリと跨った。私はダッシュで駆け寄る。
「あ、あの、お金必ず返します。名前と連絡先を教えていただけますか?」
「…逆ナン?」
私は顔を真っ赤にする。
男性に免疫がなかった事もあるが、それ以上にお兄さんは少女漫画に出てくるような素敵な人だったのだ。
長めの黒髪に切れ長の瞳、通った鼻筋に形のよい薄めの唇。
ニコリと微笑まれるだけでゾクゾクした。