冷徹執事様はCEO!?
「燁子!」
晴子姉さんはリビングへ入ってくるなり私にハグをする。
「やったわね!よかったわね!大人の魅力で遂に田中さんを落したのね!」
私の両頬をギュッと手で挟み込みこむ。後もう少しでキスしてしまうくらい顔が近い。
「お母様『大人の魅力』ってなあに?」
側にいた10歳の愛娘、舞が無垢な瞳でジッと母親を見つめる。はしゃぐ姿が珍しかったようだ。
「なんでもないわ、舞。篤を連れてグランマの所に行ってきなさい」
晴子姉さんは澄ました笑みで取り繕いながら言う。
ちなみに、晴子姉さんのところの長女舞とその弟篤はおじいちゃんを『グランパ』、おばあちゃんを『グランマ』と呼んでいる。
さすが政治家の娘。
さすがに三人連れてくるのは大変だったようで三男の櫂は家でパパとお留守番中らしい。
舞と篤は、従兄である双子ちゃん達と合流し4人でキャッキャと遊び始めた。
「で、パパは何て?」
「喜んでた。もう既に息子が一人増えた気でいるみたい」
「本当に田中さんみたいな素敵な人に巡り合えてよかったわね」
晴子姉さんは柔らかな笑みを浮かべると、私の手をギュッと握る。
「ありがとう、晴子姉さん」
優しげな黒い瞳に見つめられて思わず胸がジンと熱くなる。
「ってことで、そろそろ選挙が近いから田中さんにご挨拶してくるわ」
さすが、政治家の嫁。逞しくも新たな政治資金の捻出先として開拓していくとは…。
感動してちょっと損した気分だ。
晴子姉さんはリビングへ入ってくるなり私にハグをする。
「やったわね!よかったわね!大人の魅力で遂に田中さんを落したのね!」
私の両頬をギュッと手で挟み込みこむ。後もう少しでキスしてしまうくらい顔が近い。
「お母様『大人の魅力』ってなあに?」
側にいた10歳の愛娘、舞が無垢な瞳でジッと母親を見つめる。はしゃぐ姿が珍しかったようだ。
「なんでもないわ、舞。篤を連れてグランマの所に行ってきなさい」
晴子姉さんは澄ました笑みで取り繕いながら言う。
ちなみに、晴子姉さんのところの長女舞とその弟篤はおじいちゃんを『グランパ』、おばあちゃんを『グランマ』と呼んでいる。
さすが政治家の娘。
さすがに三人連れてくるのは大変だったようで三男の櫂は家でパパとお留守番中らしい。
舞と篤は、従兄である双子ちゃん達と合流し4人でキャッキャと遊び始めた。
「で、パパは何て?」
「喜んでた。もう既に息子が一人増えた気でいるみたい」
「本当に田中さんみたいな素敵な人に巡り合えてよかったわね」
晴子姉さんは柔らかな笑みを浮かべると、私の手をギュッと握る。
「ありがとう、晴子姉さん」
優しげな黒い瞳に見つめられて思わず胸がジンと熱くなる。
「ってことで、そろそろ選挙が近いから田中さんにご挨拶してくるわ」
さすが、政治家の嫁。逞しくも新たな政治資金の捻出先として開拓していくとは…。
感動してちょっと損した気分だ。