冷徹執事様はCEO!?
次の日

カーテンをそっと開けて、窓の外の様子を見ると、黒い雲が暑く覆われて一雨来そうだ。

朝食を食べた後に田中は姿を眩ませており、私はまたもや暇を持て余している。

こんな事なら仕事に行った方がマシかも。

それか箱根の別荘にでも行こうかな…でも雨が降りそうだし…。

「よし、田中を探しに行こう」

私は部屋を出て館内をウロウロする。

途中、ダイニングルームで掃除をしているお手伝いの喜久田さんに出くわした。

「燁子さん、おはよう」

「おはようございます。喜久田さん。一雨来そうですねー」

「本当に。部屋干しにしておいてよかったわあ」

喜久田さんは近所に住む主婦で旦那さんと大学生の息子さんに受験を控える高校生の娘さんがいる。

恰幅がよく、明るいので、ここ数日で会えば立ち話する仲になった。

私の離婚話しにも多いに同情してくれた。
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