冷徹執事様はCEO!?
「仕事がお休みなので、久しぶりに実家へ戻って来ました」

「お一人でしょうか?確か燁子さまにはご主人がいらしたハズですが」

男は相変わらず表情を崩すことはないものの、その目には警戒の色が滲んでいる。

『旦那がいたのは先週までです!』

なんて初対面の使用人にいきなり言うわけにもいかない。

両親にもまだいってないのに…。


「主人は休みが取れなかったので1人で戻って参りました」

とりあえずもっともらしい嘘をついておく。

「お車は?」

「電車で来たので」

使用人の男は一瞬驚いたように目を見開いた。


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