君色〜キミイロ〜
男子が去った後,私はいてもたってもいられなくて優真にかけよった。


「優真,あの…さ。ちょっと話したいんだけど。」

恐る恐る顔を見上げると
優真はいつもの笑顔で答えた。
でもこの笑顔は…違う。いつもの優しい笑顔じゃない。

「うん。俺も話ある。」


話さなくたって内容はわかる。


――ああ,私…フラれるんだ。

「お〜い皆授業始まるぞ〜!
席つけ―。」

頭がぼんやりしたまま席につくと鞄の中の携帯のバイブに気付いた。


『授業終わったら中庭のベンチきて。 ―――優真』

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