君色〜キミイロ〜
「俺のせいで…莉緒ちゃんに迷惑かけてごめんね?」
橘さんは悲しそうな顔をして
私の頬を触る。
あまりの愛しさに,橘さんの手を上から包むように触った。
「橘さんは何も悪くないよ…!!」
だって悪いのは美咲さんだよ?
美咲さんは橘さんを裏切ったのに…!
「今から…美咲に会いに行ってくる…」
「えっ!?や…やだ!!」
なんで?
何で会いに行くの??
美咲さんは,何か企んでるかもしれないじゃん…
「嫌…これ以上…辛い思いしてほしくないよぉ…」
私は橘さんの胸に飛び込んで泣いた。