君色〜キミイロ〜


「あーえと…すいません…頭が真っ白に…」


橘さんは恥ずかしそうに目線を落とした。


ゴホンッ!咳払いをするなり
話を始めた。



「正直…辛い時期もありましだか…俺がここまで来れたのはたくさんの人の協力があったからで…


何よりも,俺を支えてくれた大切な人がいたからです。」


そして顔を上げたかと思うと


私のほうを真っ直ぐに見つめた。

私の中のドキドキが加速してく。


「俺は一人じゃここまで来れませんでした。
ほんとに…ありがとう。」



橘さんは恥ずかしがりながら

にっこりと微笑んだ。


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