君色〜キミイロ〜


「やっと…見つかった…」


広樹さんは走ってきたのか


荒い呼吸のまま膝に手を置く。


「どうして…?」


「お前に…っ」


「…え?」


「お前に…言わなきゃいけないこと…あったから…」


橘さんの眉間に皺がよる。


なんだろ…私も緊張して胸がドキドキする…


怖いよ…今度は何を言うの?


広樹さんは上半身をゆっくりと上げー…



「…ごめんな…」



橘さんの青い瞳を見つめ囁いた。


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