君色〜キミイロ〜


「ありがとうございます。まだまだこれからですよ?ここで終わるわけにはいきません。」


橘さんはイタズラに笑い


差し出された手を強く握った。


二人の間に


ほんとの友情が生まれた瞬間。


私は思わずうるっとしそうで目線を反らした。



「えっと…モデルの宮崎さんだっけ?」


「…え!は…はい!」


突然広樹さんに話しかけられて


言葉を噛んでしまった。


「素敵だったよ。さすがだな。
…あっ!」


広樹さんは何かを思い出したように


私の顔をまじまじと見つめる。


な…なに!?



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