君色〜キミイロ〜
「それと……」
「…ん?」
橘さんはポケットをごそごそと探る。
なんだろ?
車の鍵探してるとか?
いや…違うよね。
「これ…は,俺からのプレゼント。卒業フェスティバルお疲れを兼ねてと…」
橘さんの手にはワインレッドの小さなハート型の箱。
それをゆっくりと開けると……
キラキラと光る
―指…輪?
橘さんは丁寧に箱の中から指輪をとって
私の薬指にはめながら
「俺の気持ちを込めた力作♪」
私のために…?