君色〜キミイロ〜


薔薇の形をした所々にダイヤが埋め込んであるシルバーリング。


すっごくすっごく可愛い!!


「莉緒ちゃん…」


「……」


「こっち向いて?…ってあれ!?」


私の目にはもう溢れんばかりの涙が溜まってて


目線を上げたら流れちゃいそうだから必死に下を向いてた。


気付かれないようにしようと思ったのにぃ〜〜!!


「ほんと泣き虫だなぁー。
ほらっ,泣かないの!」


橘さんは私のほっぺたを悪戯に引っ張る。


「いだいよぉー。」


「あはは。ちゃんと言えてないし!」


そしてそっと手を離して私を抱き寄せた。


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