君色〜キミイロ〜
―うわっ。4時ちょっと過ぎちゃった。
デートでもないのに妙に張り切ってる私。
…てか橘さん,どんな車か聞いてないや!!
電話してみようかな……
「ん…?」
なんだか正門のほうがすごい騒がしい。
キャーとかワァーとか黄色い声があがってる。
「あ!莉緒聞いた?」
廊下から走ってきた友達に聞かれたけど…何の話?
「なに,なに?どうしたの?」
「なんかね,赤いスポーツカーのめっちゃかっこいい男の人が正門にいるんだって!!!見に行こうよ!」
「赤い…スポーツカー?」
すっごい嫌な予感がして
遠目から正門を見ると
そこには女子生徒の嵐っ!!!