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そこからどうなったのかは覚えていない。だけど、朦朧とする意識の中で真っ赤に染まった何かしらの液体が見えたのは今でも記憶に残っている。
…………身体中が…痛い…。
どうしてミオがあんなにも変わってしまったのか。私には最期までわからなかった。
――……ねえミオ。私思ったんだけどさ。
世界が、消えていく。私の身体も、消えていこうとしている。
そんなにあなたが楽になりたいのなら、私を消すという選択は間違っていると思うよ。あなたは私を消したって楽にはなれない。あなたの記憶の中に私は残り続けるんだもの。
だからさ。
――逆にミオ自身がいなくなれば、ミオは楽になれるよね……?
6月25日午後5時37分12秒。
私の記憶は、そこで途切れることとなる。