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映像では学校が映っていた。


しかも見覚えのある――私の通う高校だった。


すぐにわかった。


教師の誰かが発見したのだと。


学校の玄関前のコンクリートの上と3階廊下の血痕が映し出される。


あの先生と女子2人のものだ。


「ねえこれ、あなたが行ってる高校よね?何があったの?」


心配そうにこちらを見る母。


母は私が犯人だということを知らないし、私自身も自分が殺したなんて言えるはずもない。


「……わからない」


今はとりあえず、こう言っておくことしかできなかった。


「ちょっと連絡してみる」


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