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6月22日
ハッと目が覚めた。
今日も、梅雨と呼ぶには程遠い青空が広がっていた。
こんな目覚め方は初めてだった。
反射的に、自分の腕や足を見る。
それらはちゃんと、自分の胴体と繋がっていた。
どこも曲がっていない。
それは、あたしが“今生きている”という証拠に十分なった。
アスファルトの上に倒れて動けないあたし。
あたし死ぬんだ。
そう悟った瞬間だった。
だけど現にあたしには意識があって、自分の足で立てている。
あれは夢だった。
でも、夢なんかじゃなかった。
あれは“記憶”だ。
記憶として脳の奥に閉ざされていた光景が、夢となって現れたのだ。
シイナを屋上から突き落とした後の、あたしが実際に目にした光景。
あたしも、“あの後”殺された。