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それは、どんなに時間を巻き戻しても私が死んだ"あの日"に近づこうと、私を殺したミオには会えなかったことだ。


私はそれが悔しかった。


どうして?


どうしてミオは平然とした顔で生きているの?


どうして何事もなかったように私に笑顔を向けることができるの?


確かにこれらの世界は、まだミオが私を殺していないときの世界。


未来で何が起こるのかなんて誰も知らない。


だけど、死んでは生き返ることを繰り返している私は全てを知っている。


だからこそ私は、そんなミオが許せなかった。


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