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Parallel World【巡り会い】
「よぉ」
「えっ。あ、おはよう…」
「お前、名前は?」
「シイナ、だけど…」
「そっか。俺はリック」
「リック…くん……?」
「違う違う。俺はくん付けされるのは苦手なんだ」
「じゃあ、リック…」
「そうそう。よろしくな、シイナ」
「やあやあ男子くん。君、名前は?」
「リックだ」
「この子はミオ。昔からの友達なの。リックも仲良くしてね」
「……お、おう」
「ははーん。さてはリック、シイナ目的だね?このミオ様にはお見通しだよ〜?」
「ちょ…バカ!」
「何を照れる必要があんの。好きなら好きだって堂々としてればいいの!まぁあたしの親友は例え男子が相手でも渡さないけどね〜」
「しん…ゆう…」
「そ!もう何年一緒にいると思ってんの」
「シイナはいろんな人に優しいからな。よく笑ってて明るい性格だし」
「ていうかリック、入学してから数日しか経ってないのに、なんでそんなこと知ってんの?」
「え!?いや、それは……」
「…ありがと、リック」
「いや、だから違…」「よかったわね、リック」
「あの…二人とも」
「…ん?どうしたシイナ」
「なになにー?」
「これから、よろしくね」
少女は、にっこりと微笑んだ。