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彼女は、学校の屋上から私を突き落とす前に


「 あんたがいなくなれば楽になれる」


というニュアンスを持つ言葉を私に放った。


そして完全に死ぬその直前、私は思った。




私じゃなくて、ミオ本人がいなくなればいい、と。




私の代わりにミオが死ねばいい。


私から解放されたいのなら、ミオが死んで消えちゃえばいい。


そんなにも楽になりたいのなら、今度は私が殺してあげる。


私がいることで苦しんでいるあなたを、私が殺して楽にしてあげる。


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