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学校を出てしばらく歩いたところで、ミオは少し遠くを指差して言った。
「あの角を曲がると狭い路地に入るんだ。家までの近道になるからちょうどいいの。通るのはあたしだけだから、他の人なんて気にしなくていいし使いやすいんだよ」
怪しげな雰囲気の漂うその路地は、本当に人通りがなかった。
そんな場所を私に言うなんて……。
「殺してください」って言っているも同然だ。
これがいわゆる、墓穴を掘るということなのだろう。
「もし不審者が出たら危ないよ」
もしそこで事件に巻き込まれたとしても、私から見れば誰にも発見されないような道を利用するミオの自業自得なのだけれど。