恋日和〜春〜
特に何を考えるわけでもなく、ぼーっとしていたらお湯に浸かりすぎて逆上せてしまった。
立つ時に今までにないくらいゆっくりと立ったにもかかわらず、視界は真っ暗。視界が戻るのを待ち、なるべく早くルームウェアに着替えリビングへ。
2階の自室へ行くほどの余裕がないためソファで横になっていると、悠くんに声をかけられる。
「どうした?」
「……逆上せた。貧血。」
「長風呂禁止にするぞ」
「……やだ」
私が入っていい時間は洗髪諸々含めてせいぜい40分。
一度、脱衣所で倒れたことがあって、40分以上は入らせてもらえなくなってしまった。こんなことが続けばきっと30分、20分……とどんどん減っていくだろう。