恋日和〜春〜





「会議始めまーす、とその前に、音和ちゃんからお知らせがあるそうなので、お願いします」
会長に話を振られて椅子から立ち上がる。
「私事ではありますが、夏休みより雅寮への入寮が決まりました。ご迷惑をおかけするとは思いますが、よろしくお願いします」
「ほんとにっ⁉︎ あたし一人で寂しかったの〜!音和ちゃん、よろしくね〜」
そう言って私をきゅっと抱きしめるのは砂依華先輩。
「砂依華〜、音和ちゃん苦しそう」と桃原先輩の言葉で解放してくれた。
「よろしくね! 楽しい寮生活にしようね」
おとぎの国の王子様のような笑顔で言う会長。



やっぱり男の人には慣れなくて、緊張する。





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