恋日和〜春〜
「送りますよ? 」
諌山さんが言うと、「お願いしようかな」とお父さんが言った。
「音和、その後仕事があって帰れないんだが……」
「創さん、音を雅寮に泊めてもいいですか? 」
「あぁ、お願いできる? 」
「はい。俺ら準備でき次第行くので、創さん、海兄と行ってください」
「ごめんね、ありがとう」
……状況がよく分からないけど、私は雅寮に行くらしい。
「涼くん、音和をよろしくね」
「はい」
「じゃ、音、準備して」
「え……あぁ、うん。リビングで待っててもらってもいい? あ、お茶出すね! 」
「いいよ、準備しておいで」
「うーん……ごめんねっ」