嬉しいときの癖
「は?なんで?」
こめかみに皺をよせた俺を怒らせたとでも思ったのか、伊世は必死に弁解する。
「ちがうって!ちょっとびっくりしたんじゃんか!
別に圭ちゃんが嫌な訳じゃないよ!」
そう言って机をバンッとたたく。
それがなんか、ちょっと可愛いな、なんて思ったり。
「分かったってば、いいから見せてよ」
そう言うと伊世は携帯をこっちに向ける。
……確かにかっこいい、テレビでも見たことある顔だ。
「かっこいいでしょー?」
「そうだねー」
なんて適当に返事をする。