届かなくても、
いつの間にか『無駄な』話し合いは終わり





クラスは休み時間へ突入した。





彼は本を読んでいる。






そう言えば彼がライトノベルを読んでいるのを





見たことがない。







そういうの読まないんだろうか。




と言っても私も2冊くらいしか持っていないけれど。





あんなのが流行るなんて理解不能。






人はどうして、自分に幻想を抱かせるものを





欲するのだろう。





特に恋愛のものは分からない。





読ませてもらっても何も感じない。






こんなこと現実にあったらすごいね、くらいだ。





人に期待すればするほど、




失った時の反動が大きい。






私はそれを身を持って知っている。





愛だの恋だの、私はほざいている場合じゃないのだ。
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