届かなくても、

終わりと始まり

希子side
とぼとぼと歩く私。


野球部は今終わったらしい。


私に不審な目を向ける。


危ない人でもないのに、勘違いされている。


私はその場に立ち止まって野球部をやり過ごしてから


歩き出す。


脇をすごいスピードで何かが通り過ぎていく。


でもそれを確認する気にもならなくて。


下を向いたまま歩いた。




「待って。」




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